
12/21上場のIPO銘柄、マイネット(3928)を紹介します。
銘柄情報
◆会社名:マイネット(3928)
◆事業内容:スマートフォン向けオンラインゲームの運営
◆関連セクター:情報・通信業
◆関連・比較・類似銘柄とPER:
・KLab(3656:東証1部) 予想17.32倍
・コロプラ(3668:東証1部)予想15.04倍
◆公開価格 想定発行価格1680円 時価総額はOA含め、約16.4億円程度
◆ベンチャーキャピタル(VC)有無 有り 需給面、若干懸念有り。
◆大株主 VCの他、グリーなどの企業の他は、会社関係者など
◆ロックアップ 一部の大株主に対して90日、1.5倍
◆上場市場:東証マザーズ
◆PER:約525倍
◆ブックビルディング妙味:判定難 公募価格割れもありえる
所見
この会社は、ゲーム事業者から買収、協業というかたちでリリース済みのスマートフォンゲームの再生・運営を行う「リビルド事業」が中心となっています。
また、このほかに「自社ゲーム事業」として、自社開発をしたスマートフォン向けゲームタイトルの運営も行っています。
両方の事業を合わせて、“スマートフォン事業”とする、単一のセグメントです。
「リビルド事業」は、“買収型リビルド”と“協業型リビルド” の2つに分かれており、
“買収型リビルド”では、その名の通り他社のゲームを買収・再生して、この会社のタイトルとして運営を行っています。
メリットとしては、既にリリース済みのゲームタイトルの為、収益の予測が立てやすいという事です。買収後は、ゲーム内の機能を変更・追加し、有料でユーザーに提供することで収益を得ています。
“協業型リビルド”は、他社がリリースしたゲームの企画・運営を行い、レベニューシェア収入※を得るビジネスモデルとなっています。
※レベニューシェア…アライアンス(提携)手段のひとつで、 支払い枠が固定されている委託契約ではなく、パートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益をあらかじめ決めておいた配分率で分け合うこと。
この会社が培ってきたゲーム運営のノウハウや接客力を生かすことが出来ます。
「自社ゲーム事業」では、”google”や”App Store”などの代表的なプラットフォームを通じて、企画・開発したスマートフォンゲームを提供し、ゲーム内のアイテムや機能追加などを有料化して、ユーザーから課金収入を得るビジネスモデルとなっています。
業績・財務
業績面を見ていきますと、
売上高は綺麗に右肩上がりの成長を遂げてきておりますが、それが利益面に貢献しにくいような状況となっています。ここ最近の業績急拡大はあるのですが、不透明感がぬぐえない感じがします。
財務面は、自己資本比率は“IT関連”ということで問題ありません。が、先行きは売上金額、利益、を考えると不透明感が拭えない。
キャッシュフローを見ても、借入金を合わせて積極的に投資を行っている形ですので、戦略が明確と言えるでしょう。
投資妙味・見解
IT関連の中でも、“スマホ向けゲーム”であり、IPOとしては人気が出やすい形となりますが、現在の状況ですと、過去にいくら人気のあるヒット作を持っている案件でも、一時期の盛り上がりに欠ける面があります。
ゲーム業界は、主力メーカーがヒット作を出しており、いわば寡占状態となっている状況です。この会社が主に手掛けている、リビルド事業で収益を確保することを軸としているならば、今後このようなビジネスモデルが、いつまで継続していくものか疑問も残ります。
初値、初値後の値動きともに、読みにくい案件ではないかと思います。
良い点:ゲーム関連 マザーズ上場 ロックアップ有り
懸念点:ゲームでのヒット無し VC銘柄 マザーズの中型規模の割には銘柄性に懸念
なんといってもゲームでのヒットがまだないことが問題で、PERの525倍という数値もそれを手伝います。
今後が読めない銘柄であるだけに、ゲームのヒットなどがあれば高騰することになるでしょうが、今回のIPOによる初値、初値後の動きは読みづらいものとなりそうです。
まだ詳しい条件等が決まっておらず材料が少ないため、上場日に近づきましたら、またもう少し詳しく精査した内容をお届けしようと思います。
最終的に初値でINするかどうか等、詳しい見解は、上場日のザラバ中にフィデリア株式投資顧問の会員様ページ内でご紹介いたしますので、興味がありましたらご覧くださいませ。
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